カメラが好きで最近は資産運用に興味がある30手前のサラリーマンです。つい最近年金事務所から「国民年金保険料追納のご案内」のはがきを貰いました。
内容は学生時代に免除になっていた国民年金保険料を追納すれば、老後の人生お得ですよってことですが、本当にお得なのか計算してみました。
年金事務局からのはがきを開けてみたところです。「サ」と書いてる部分が学生納付特例で年金保険料を猶予されている月です。
私は大学院まで進学したため、20歳の誕生日の9月から大学院を卒業するまでの4年7か月(55ヶ月)分が猶予期間となります。
金額を見てみると84万円と、かなり衝撃的な金額でした。(奨学金も残っているのに...)
学生特例とは
日本年金気候の「学生納付特例制度」によると、
日本国内に住むすべての人は、20歳になった時から国民年金の被保険者となり、保険料の納付が義務づけられていますが、学生については、申請により在学中の保険料の納付が猶予される「学生納付特例制度」が設けられています。
追納について
学生納付特例期間については、10年以内(例えば、平成29年4月分は平成39年4月末まで)であれば保険料をさかのぼって納めること(追納)ができます。将来受け取る年金額を増額するためにも、追納することをお勧めします。
学生納付特例期間の承認を受けた期間の翌年度から起算して、3年度目以降に保険料を追納する場合には、承認を受けた当時の保険料額に経過期間に応じた加算額が上乗せされます。なお、平成30年度中に追納する場合の追納額(月額)は、下の表のようになります。
初めはそのままでも大丈夫!とか、そのうちうまく均して支払われるのかなと思っていましたが、払わないと将来老後に貰える年金の額が減ってしまいます。また、この学生納付特例が10年間まで先送りにしてもらえるのですが、10年を過ぎると未納なってしまうとか(後で増やす方法もあるみたいですが)。9月で30歳となってしまうため、意外とギリギリで気づきました。
追納しない場合の受給額との差について
将来貰える年金保険料が減るのかを計算してみました。計算方法はAll Aboutさんの記事がわかりやすいので、リンクを参照いただけると嬉しいです。
国民年金の受給額を計算する方法 [年金] All About
以下に満額の場合、一か月未納、1年未納、2年未納、そして私のケースである55ヶ月未納の時の受給額を計算しまとめてみました。
以上より、1か月未納だと1年で約1,600のマイナス。1年未納だと1か月で約1,600円のマイナスとなります。55ヶ月の場合は一か月で7,441円、年間約90,000円の年金収入がマイナスになってしまうことがわかります。正直恐ろしい額でした。
何歳まで生きるなら追納しない方がお得?
結論から言うと、長生きすればするほど追納した方がお得です。私は55ヶ月分、841,190円を追納した場合と、しなかった場合について計算してみました。
なお、追納した国民年金保険料は全額社会保険料控除の対象となるため、節税効果があります。安くなる税金は以下の2つです。
・住民税:10%
・所得税: 5% (私のような一般サラリーマンはこの程度)
合計15%分が確定申告をすると戻ってくるので、実際に追納する額は、
715,012円です。
以上から、元を取るには、
年金の受給開始年齢が65歳と仮定した場合に、控除がない場合で74.4歳。控除ありの場合73歳以上生きれば得をする計算結果となりました。男性の平均寿命が80歳なので、追納した方が断然お得です。
が、それはこれから30年以上もタンスや銀行にお金を預けていた場合の計算です。少し資産運用に興味がある方なら、そのまま銀行には預けようとは思わないと思います。
私も投資信託をはじめとして資産運用をしているので、払おうとしている84万円を運用しお金に働かせた場合にどのくらいまで増えるのか、何歳まで生きれば元が取れるのか計算してみました。
投資に回した場合どちらがお得?
銀行に預けた場合、年利0.001%と雀の涙にもならない程度ですが、投資に回した場合にはどのくらい増えるのか計算してみました。今回は以下の5ケースと、追納した場合について考えてみます。前提として毎年同じ利回りで、複利の力を活かす計算としています。
・0.1%:定期預金や楽天銀行のマネーブリッジ使用
・1.0%
・1.5%
・2.0%:日本国債(過去20年実績)
・2.5%:最近のアメリカの10年国債
各利回りに対して追納をした方がお得な年齢は以下の通りとなりました。
・0.1%:74歳
・1.0%:80歳
・1.5%:86歳
・2.0%:100歳
・2.5%:仙人の領域
今あるお金を利回り1.0%以上で運用すれば、追納するよりもお得になることがわかりました。国債を買って運用すれば100歳まで生きてもお得の計算です。株式の平均利回りは4%くらいなので、グラフからはみ出てしまいますね。
まとめ
計算結果をまとめると、追納せずに運用した方がお得になる確率は高そうです。また、この計算は65歳で年金がが貰えることが前提条件です。
しかしながら私が65歳になるころには年金受給年齢が引き上げられることは容易に予想できますし、
受給額の減額も予想できます。
最悪の場合、年金制度自体が崩壊していることも考えられます。
そう考えると、追納せずに運用した方がお得であることは間違いありません。
結局どうするか
いろいろ書いてきましたが、私は「追納する」ことにしまいた。理由は以下の
1.いつまたリーマンショックのような世界恐慌がくるかわからない
2.なんだかんだで国は国民を見捨てない(はず)
3.他の人は払ってるのに自分だけという不安感
最大の理由は1.番の暴落に対するリスクのとらえ方です。20代、30代は時間があり労働収入があるため、失敗しても挽回は可能ですが、年金暮らしでリスクは負いたくないです。
とりあえず1年分を追納していこうと思います。最後に、読んでいただいた皆さんの参考になれば幸いです。
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